2014年10月30日木曜日

多重人格の学会に参加(1/2)

多重人格の学会に出席した。正式名はThe International Society for the Study of Trauma and Dissociation (国際解離・トラウマ研究学会)。会場となったウェスティン・ロングビーチ・ホテルは、家から車で40分くらいの所・・・

久しぶりに出席すると、多重人格(解離性同一性障害)の話題は少なく、複雑性のPTSD(日常生活のストレスが重なって発生する心的外傷)、愛着障害(絆のトラウマ)、男性の性的虐待体験などの話が多かった。

最も人気のある話題は、ジェニファー・フライドのBETRAYAL TRAUMA (裏切りのトラウマ) だった。





裏切りのトラウマ(BT)とは、信頼してる人(親)、自分を守るはずの人たち(学校など)が、自分を守らなかったり、傷つける時に発生する。例えば、保護者であるはずの母親が子供を拒絶したり、子供を無視すると、BTが発生する。

BTの被害者は決まったパターンの行動する。例えば、母に拒絶された子供は自分を守るために、母に好かれようとする。母に頼らないと生きれないからである。子供は同時に母のトラウマを全く忘れてしまう辛い母子関係から自分を守るためである。それをBETRAYAL BLINDNESS(裏切りを覚えてないこと)という。

こうして、母に裏切られた子供は事件を忘れて、親との関係を続けてゆく。この背後にあるのは解離(心が統一性を失うこと)である。

この理論はひきこもりにあてはまる。母に裏切られた子供は母との関係を続けるが、同時に母を恐れ、心の底には母に拒絶された記憶がある。それは対人恐怖、人間不信、感情マヒの症状として浮上する・・・・



2014年10月22日水曜日

グループセラピー(3/3):心の母が謝る

今回のグループセラピーでは、母の人格が表に出てきて、皆の前で子供に謝る場面があった。

独身女性のDさんはグループでずっと黙っていた。私が「何か話す事がありますか」と訊ねると、母の人格が突然現れた。すると、Dさんの母の人格は「私は娘が自由になるのが嫌だった。離れるのが怖かった。一人ぼっちになるのが怖かった」と叫んだ。

母の人格は泣きながら、「ごめんなさい。私はひどい母親だった。ごめんなさい」と何度も謝った。Dさんは最近恋人ができた。娘が離れると不安になった母親は二人の関係を邪魔したのである・・・






しばらくすると、独身男性Eさんの母親の人格が現れた。「私もこの子を思い通りにした。私には他に何もなかった。この子がいないと生きてゆけない。でも、息子に自由になってほしい」と泣きながら話した。

Eさんの母親は、周りの目を気にしながら生きた人である。自分の人生を生きれなかった母親は息子だけが心の支えだった。しかし、それが息子の人生を奪うと気がづいた・・・

心の中の母親の謝罪はグループの参加者を感銘させた。ある男性は「母親は反省する能力があるんですね。自分のことでせい一杯で、子供のことを考える余裕がないだけなんだ」としみじみと言った。その男性は後で母親を許す決心をした・・・

心の中の母が謝ったのは、快復者の母親であるTさんの影響が大きかった。仮面ひきこもりが治った母親は母性を取り戻す・・・






2014年10月15日水曜日

韓国人のスモールグループに参加

先週の日曜日、パサディナのHROCK CHURCHに行った。相変わらず、活気のある教会だった。礼拝後、私と妻は韓国人のスモール・グループに参加した。部屋には韓国人と中国人14人が集まった。

日本人の私が韓国グループに参加する理由として、「戦争中の日本軍の犯罪行為に興味を持っており、韓国人や中国人からその話を聞きたい」と説明すると、全員が歓迎してくれた。

韓国や中国の人たちは、特に古い世代は、自分たちを苦しめた日本人を憎んでいる。しかし、クリスチャンは「日本人を憎んだ罪」を悔い改め、日本人と和解したいと願っている。





グループの討論の中で、ある韓国の若者は「インターネットで情報があるから、日本軍の犯罪行為は調べれば分かるはず」と言う。

しかし、日本は情報操作の国である。多くの日本人はマインド・コントロールされており、戦争中の日本軍の犯罪行為を正しく認識していない。彼らは「日本は悪くない」と信じており、インターネットで日本軍の犯罪を見ても、中国人や韓国人が「ありもしない歴史的事実」をでっち上げたと怒る人さえいる・・・

韓国と中国のクリスチャンは日本人と和解したいと思っていた。しかし、日本人がアジア人の被害者から話を直接聞かない限り、歴史的事実を理解できないだろう。日本人の理解がない限り本当の和解は来ない・・・

「日本人は神と和解する必要がある。そのためには国民レベルの悔い改めが必要だ」と言うと、全員が納得してくれた。日本人が悔い改めにより神と和解する時、日本人はアジアの人たちと和解できる・・・

スモールグループのクリスチャンは本当に優しい人たちだった。「私たちは歴史を消す事はできない。誰もが過去の問題に向き合わねばならない。私たちは日本人のために祈ります」と言ってくれた。

彼らは日本人との和解を心から願っていた・・・


2014年10月14日火曜日

グループセラピー(2/3):本当の自分のままで出席した患者

今回のグループ・セラピーでは、見つかったばかりの「本当の自分」のままで出席した患者が二人いた。

二人は幼稚園児のように皆の話を聞いていた。二人ともあまり発言しなかった。人が怖かったのと、何を話していいか分からなかったからである。後で聞くと、大人の話がよく分からなかったという・・・

Bさんは「僕はこんなに多くの人がいると思いませんでした」と周りを見ながら言う。グループに何度か参加したBさん。彼の本当の自分はグループに初めて参加したので、何を話したらいいかよく分からなかった。まだ人が怖いところがある・・・





男性FさんはBさんを昔から知っている。そんなBさんの変化を見て、「僕もやがてああなるんだ」と感慨深くつぶやいた。Fさんは妊婦のように「自分の子供」がもうすぐ生まれる感覚がある。

もう一人の主婦のCさん。彼女は4、5歳の少女のように見えた。ニコニコしながら周りの話を聞いていたが、後で聞くと、知らない人がたくさんいて怖かったという。でも、Cさんの中の子は「ここは安心できる場所。自分を出しても大丈夫」と感じることができた・・・

Cさんは男性Fさんを見て、「表(人格)は自分が壊れるのを恐れている。もうすぐ中の子供が出てくる」と直感的に分かった。後でFさんに聞くと「BさんとCさんを見て、自分が中の子を抑えていると分かった」という。

FさんはBさんとCさんの快復を見た。彼は自分がもうすぐ動けなくなる感覚がある。中の子は体が硬直しているらしい。しかし、自分の苦しい変化が治る希望になっている。「もうすぐ自由になれる」という感覚がある・・・

患者たちは、他の人の変化を見ながら、相互に影響を受けてゆく。それゆえ、快復者がグループに与える影響はとても大きい。快復のモデルになるからだ。

グループ・セラピーの利点は他人から学べることである。多くの人が「こんな問題をもつのは自分だけではない」と感じる・・・



2014年10月9日木曜日

グループ・セラピー(1/3):快復した母の告白 Group Therapy (1/4): Confession of a recovered mother.

9月27日(土)はグループ・セラピーの日。朝9時から夕方7時まで新しい発見がたくさんあった。北海道から沖縄まで20名が参加した。

今回は、ミシガン州から日本の宣教のために来日した、私の娘と義理の息子(エリック/エミ・ボワロ)が参加、聖霊を受け入れる祈りをした・・・

全員が自己紹介した後、母親Tさんが「仮面ひきこもりの快復」について話す。30代の娘と息子をもつTさんは本当の自分を取り戻した時に快復した・・・

「私の中身は空っぽだった」というTさん。ひきこもりセラピーを受けたのは、自分の人生を生きたい、人を愛したい、神と本当に関わりたいと思ったからだ。Tさんはクリスチャンである。・・・

「私の人生は善悪というものがなく、世間の評判がすべてでした」というTさん。子供の頃から周りに合わせて行動して、親に従って結婚して、考えも無く子供を産む人生を生きた・・・







Tさんは、息子に母子密着して、娘を虐待したと告白した。Tさんは自分の母にされたように、「しつけ」という名の下で子供に厳しくした。カウンセリングを受けるまで、それが虐待とは分からず、感情マヒのために子供の気持ちを理解できなかった・・・

自分で物事を判断出来ず、いつも周りを気にして行動したのは、自分が無いからだった。Tさんは参加者の前で成人した子供(二人はグループに参加した)に「私はひどい母親だった。本当にゴメンナサイ」と謝った・・・

「娘と息子は私とは違う。自分の人生を生きてほしい」と涙ながらに言うと、参加者全員が感動した。患者の母親からは絶対に聞けない言葉だった(ひきこもりは母親から子供に世代連鎖する病気)・・・

自分が仮面ひきこもりになった背景に「母に愛されなかったこと」と「偶像崇拝がある」という。Tさんは幼児期に母が怖くて本当の自分を隠していた。そして、一族の偶像礼拝のために生まれた時から悪霊がついていた。

Tさんによると、快復とは「私が私になること」、「悪霊の鎖を断ち切り、神と新しく関わる」ことである。快復後にTさんは初めて神の愛を感じた。そして、その体験が母性愛を復活させた。

ひきこもりから快復したTさんは、相手に合わせずに、他人との境界線をはっきりひけるようになった。もう人の顔色は見ない、自分をダメとは思わない、自分のペースで行動できる。最も大きな違いは神を身近に感じることだ。Tさんは「悪霊から解放されて、今では神の勝利の中で生きている。神様に感謝してます」と語った・・・

Tさんの告白は参加者に大きな影響を与えた。グループのメンバーは、母の快復が成人した子供に大きな影響を与える事実を見る事ができた。そして、快復者がいかに自由になるかを知る事ができた・・・



Group Therapy (1/4): Confession of a recovered mother

Twenty clients participated in the group therapy on September 27th. They came from all over Japan, from Hokkaido to Okinawa, to spend a whole day at the Sayama Psychological Institute. My daughter (Emi Boileau) and son-in-law (Erich Boileau) visited from Michigan, to pray for the participants to receive the Holy Spirit. 

After the introduction of each member, Mrs. T, 63, began to talk about her recovery experience. Mrs. T has a daughter and a son in their thirties, who also joined the group meeting. She is a Christian over twenty years.
Mrs. T started the hikikomori therapy three years ago, for she wanted to live her own life, love people, and relate to God truly. She had no sense of real self (she was unable to make a decision and mimic others compulsively) and called herself “an empty shell,” But she believed that she could achieve the goals by recovering her lost true self.   
“I had no sense of right and wrong in my life. I was concerned only about what other people would think of me” All she did in her life was conforming to people around her, marrying to the man her parents had chosen, and giving birth to two children without particular thoughts and love.
After her children were born, Mrs. T became dependent on her son emotionally (because she had no emotional bond with her husband). She emotionally and physically abused her daughter to make her obey. Her therapy helped her recognize that she had been abused by her own mother in the name of "discipline." 
Mrs. T, as a mother, was not capable of understanding the feelings of her children, for she was out of touch with her own feelings. Lack of the real self was the core of her problem, which caused her to fear people and want their acceptance simultaneously (she recreated her relationship with mother). Thus, she pleased people compulsively. 
Mrs. T confessed her sins and apologized to her children, “I am sorry. I was a bad mother.” She said tearfully, “I am different from my son and daughter. I really want you to live your own life.” The group members were greatly moved by her open apology, for it was impossible that shame-oriented Japanese mothers express such apologies publicly.  (Hikikomori, withdrawal of the true self, is transmitted from mother to a child). 
According to Mrs. T, “Absence of mother’s love” and “idol worship of her parents” had contributed to her development of masked hikikomori (withdrawal of the true self). As a child she could not express her true feelings and thoughts because of fear of her dominant mother. She accepted a demon during early childhood through her parents who worshiped a local religion as religious leaders. 
Mrs. T said, “Recovery came when I recovered my true self. This helped me have a new relationship with God. I broke the bondage of Satan completely.” She began to love her children when she felt God’s love. Mrs. T no longer conforms to people slavishly. She can express her private thoughts openly, without fear of rejection, keeping her boundary with people. She said, "The demons have no power over me. I live in the freedom of God."
Her story of recovery inspired a new hope among the group members, for Mrs.T became a new recovery model for those struggling to recover from masked hikikomori.  

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I thank Mrs. T for her courage to share her recovery story with English-speaking people.








2014年10月6日月曜日

神への祈り(5):日本の新しい未来

昨日、ロスに着いた。が、時差で眠れない。頭にぐるぐると考えが浮かぶ。神に祈ると日本の未来について啓示があった。日本人をウソから解放するというメッセージはエゼキエル書の聖句と関係していた。・・・


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日本は外国人にとって奇妙な国だ。経済大国であり、世界最高水準のテクノロジーを持ちながら、日本人の心のことはほとんど外部には知られていない。

ゆういち、あなたは日本に関して外国のクリスチャンが知るべき知識を持っている。それを彼らに教えて、その知識を広げなさい・・・



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日本人の真実ーー日本という国への偶像礼拝、悪魔に支配された考え方、教師と知識人とメディアが国民をダマすこと、親子愛の欠落、人を愛せないことなどーーは少しずつ外の世界に知られてゆく。

こうしたことが外国人に知られると、日本人は変わる努力をするだろう。彼らはメンツを重んじるからだ。日本人は正義のためでなく、人の賞賛を得るために行動する。

しかし、私は、日本を裁くためでなく、日本に光を入れるために来る。闇が光によって照らされる時、日本人は新しい未来が見えてくる。その時が近づいている・・・


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そこで、神様はお語りになります。おまえたちが私の国民のたましいを魔術にかけているので、お前達を押し倒す。わたしは魔術のひもを引きちぎり、かごの鳥を放つように、わたしの国民を解放する。もう彼らは、おまえたちの餌食ではない。その時おまえたちも、わたしが神であることを知る。(エゼキエル書 13:20−21)