2012年8月9日木曜日

ホープ大学の起業家育成プログラム

友人の招待でホープ大学の起業家育成プログラム (Center for Faithful Leadership: Hope Entrepreneurship Initiative) の発表会に出席した。



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会場は1912年に実業家エグバード・ゴールドがマカタワ湖畔に建てたマリーゴールド邸である。広い敷地内に二つの建物が建っている。それぞれにセミナー会場、会議室、談話室、パーティルーム、ラウンジがある。家庭的な雰囲気を強調して伝統的な家具が揃えてあった。








発表会は立食パーティから始まった。招待客がくつろいだ後に全員が会議室に集まると、学生8名がそれぞれのビジネスアイデアを発表した。アイデアは日本人から見ると奇抜なものさえあるが、教会と協力して不良少年に就職援助するプラン、ケニヤ難民にバッグを作ってもらって経済援助するプランなど、ホープ大学のクリスチャン精神を強調して、それが成功する可能性を説明した。






起業家育成プログラムが面白いのは、単なる学生の発表会ではなく、実際のビジネスに結びつくことだった。会場には企業経営者たちが参加しており、才能のある起業家を見つけて、新しいビジネスを始めたいと思っていた。ある20才の学生は、すでに大手企業のスポンサーを見つけて、入院患者がよく眠れるヘッドバンドの製造を始めることになっていた。発表が終わると、企業経営者たちは自分たちが興味をもつ学生に質問をしていた。


しかし、20才の若者に何千万円も投資する柔軟な企業態度はどこから生まれるのだろうか。その決断は誰がするのだろうか。失敗したらどうするのか。







こう考えるうちに、起業家育成プログラムには閉鎖的な日本社会とは異なる社会風土があることに気づいた。起業家は新しいことに挑戦する、自由な人たちである。彼らを支えるのが、失敗を恐れない大学と企業のチャレンジ精神だった。


邸宅の壁に「探検しなさい」、「発見しなさい」、「人生を楽しみなさい」と書いあった。