2014年3月10日月曜日

仮面ひきこもり(4/5):本当の自分を探す

ひきこもりセラピーは心の奥に隠れた本当の自分を探す。これがカウンセリングのやり方だ。本当の自分が見つかるまでには、色んなインナーチャイルドが現れてくる。

インナーチャイルドはタマネギの皮をむくようなもので、一つ現れると次のインナーチャイルドが現れるきっかけとなる。以下の絵は一人の男性患者が描いたもの。インナーチャイルドの変化の流れが見える。







最初に見つかったのはセラピストの様子を伺う子供だった。人間を信用しておらず、恐るおそる見ている。患者は人を恐れていることに気づいた・・・







次に見つかったのは、母に怒りをもつ子供。患者は、自分のことしか考えない母に怒っていたのに気づく。







すっかり混乱して、自分の気持ちが分からなくなった子供。母親は気分で言うことが変わる人だったと、患者は語る。






母から逃げた子供。闇の中に一人ぼっちでいる。体育座りはよくあるイメージだ。人を信じていない・・・





本当の自分は、生まれてすぐに母親から逃げた赤ちゃんだった。ここまで来るのにこれだけの「タマネギの皮」を剥かねばならなかった。

本当の自分は、人が怖くて、殻の中に隠れていた。「本当の自分は一人ぼっち。周りに人がいてもつながれなかった」と、彼は人と親しくなれない理由を理解した。

本当の自分」が現実世界に戻ると、彼は自由になった。快復とは、人を愛せる生活を始めること。彼はこう語る・・・

私はセラピーを終えて異性を好きになった。人を好きになるということはこんなにも嬉しくて、喜びに満ちているなんて知らなかった。家族をもてる確信が、私の未来をきらきら輝かせてくれる。私のこの経験は正直言って奇跡に近い感覚だ(仮面ひきこもり、p194)


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